2009年6月4日木曜日

読書感想文:「もう、きみには頼まない」城山三郎

もう、きみには頼まない―石坂泰三の世界 (文春文庫)

 石坂泰三という人物のすごさと人間味あふれる部分がよくわかる本である。
 もっとも、その教養と筋を通すという点だけでも、自らの日頃の行動を恥じ入ることしきりである。その根底にあるのは、やはり若い時の勉強なのだろう。今まで、いろいろな人物の物語を読んできたが、この石坂泰三さんについては、とてもじゃないが太刀打ちできないと痛感させられた唯一の本である。

 石坂さんには及びもしないが、すこしでもこういう人の爪の垢を煎じて、自らの鍛練と、理想高き行動をおこなおうと思わせる一冊である。

 今の時代だからこそ、本質を見誤らないために、必読です。